豆類の健康と栄養2
2007年 09月 22日
水溶性食物繊維の効果
水溶性食物繊維は体の中で水分を中に抱え込んでドロッとした、いわゆるゲル状になります。このため、食べた食品自体も移動が緩やかになり糖の吸収速度が遅くなることから、食後の急激な血糖値の上昇とインスリンの急速な消費を防ぎ、その結果、インスリンの不足から生じる糖尿病を予防します。
また、水溶性食物繊維は血中コレステロールの上昇を抑制し動脈硬化を予防します。なぜかは研究者間でも解明途上にありますが、ゲル状の食物繊維が消化組織を通過する際、食品中のコレステロールの吸収を妨げることによるようです。
研究者によりいんげんまめ、えんどう、納豆などにはコレステロール抑制の効果があることが確認されています。
豆には食物繊維が豊富にあります
豆は大豆とともに、食品のなかでも際立って食物繊維の多い食品です。食物繊維の多い食品として引き合いに出されるごぼうでも食物繊維の総量は11.1g(100g中)で、さつまいもは12~13gの食物繊維が含まれています。
日本人の食物繊維摂取量は食生活の変化とともに少なくなり、現在は1日16g程度と推定され「日本人の栄養所要量」で推奨している1日20~25gを大幅に下回ってます。
欧米風の食事形態が増え、生活習慣病がふえてきます。これを防ぐために、「生活習慣病対策」が平成8年に打ちでされています。この対策の大きな柱の一つが、食物繊維をもっと摂ることです。
食物繊維の豊富な豆を毎日よくかみながら食べることが、食物繊維不足を予防することになります。
生活習慣病
生活習慣病対策が公的に開始されたのは、平成8年12月に行われた厚生省の公衆衛生審議会の「生活習慣に着目した疾病対策の基本的方向性について」の意見具申からでした。
昭和30年代以降、加齢に着目して、脳卒中、がん、心臓病、を中心とした成人病に関心がもたれ、その対策が講じられてきました。
しかしながら、疾病の要因としては、加齢や遺伝子の異常を含めた「遺伝要因」、有害物質・病原体などの「外部環境要因」、食習慣・運動習慣をはじめとする「生活習慣要因」など、さまざまな要因が疾病の発病に影響しています。このうち、「遺伝要因」と「外部要因」は個人で対応することが困難ですが、「生活習慣要因」は個人での対応が可能です。このため「生活習慣病」という概念を導入し、各般の対策を実施していくことを提言しております。
ここで提言されている生活習慣病の範囲は、生活習慣病と疾病との関連が明らかになっている次のものです。
食習慣:インスリン非依存糖尿病、肥満、高脂血症、高尿酸血症、大腸ガンなど
運動習慣病:インスリン非依存糖尿病、肥満、高脂血症など
喫煙:肺がん、排気腫、慢性気管支炎など
飲酒:アルコール性肝疾患など
なお、加齢に着目した「成人病」と「生活習慣病」とはことなる概念ですが、重複する疾患は多いものと理解されています。
生活習慣病予防のための食生活
1・いろいろ食べて生活習慣病予防
2・日常生活は食事と運動のバランスで
3・減塩で高血圧と胃がん予防
4・脂肪を減らして心臓病予防
5・生野菜・緑黄色野菜でがん予防
6・食物繊維で便秘・大腸がんを予防
7・カルシウムを十分とって丈夫な骨作り
8・甘いものはほどほどに
9・禁煙・節酒で健康長寿
(「健康作りのための食生活方針(厚生省)」から)
サポニン
あずきは、粉にして泡がたつことから奈良時代から食べる以外に「澡豆」(そうすい)と呼ばれ、洗剤として使用されておりました。江戸時代には、これを「シャボン」と呼んで、やはり洗剤として利用していました。これに由来して、豆の泡立ちの成分を「サポニン」というようになりました。あずきや大豆をゆでると泡がでますが、この泡の成分がサポニンです。
サポニンは糖とほかの物質が結合した配糖体と呼ばれるものの一つですが、体の中では、動脈硬化のもととなる過酸化物質の生成を抑制し、総コレステロールや中性脂肪の生成を抑えます。あずきの赤い茹で汁は、大事なサポニンがたくさんはいっています。先人は経験的に、茹で汁が体によいことがわかっていたので、昔から茹で汁をいれて赤飯を作っていたのでしょう。
ただ、サポニンには、甲状腺を肥大化する作用もあるので、昔から豆や大豆の料理には甲状腺ホルモンの成分であるミネラルのよう素を多く含む昆布やわかめなどを一緒に摂るとよいと、経験則から理解していたようです。
ポリフェノール
ポリフェノールは、植物の葉や花、茎などに多く含まれ、植物が光合成を行うときにできる糖質の1部が変化してできる物質の総称で、いろいろな色素として私たちの目を楽しませてくれています。この色素は紫外線の照射によって発生する活性酸素から身を守るなど、多彩な機能を発揮します。
豆を彩る代表的な色素としては、緑色
水溶性食物繊維は体の中で水分を中に抱え込んでドロッとした、いわゆるゲル状になります。このため、食べた食品自体も移動が緩やかになり糖の吸収速度が遅くなることから、食後の急激な血糖値の上昇とインスリンの急速な消費を防ぎ、その結果、インスリンの不足から生じる糖尿病を予防します。
また、水溶性食物繊維は血中コレステロールの上昇を抑制し動脈硬化を予防します。なぜかは研究者間でも解明途上にありますが、ゲル状の食物繊維が消化組織を通過する際、食品中のコレステロールの吸収を妨げることによるようです。
研究者によりいんげんまめ、えんどう、納豆などにはコレステロール抑制の効果があることが確認されています。
豆は大豆とともに、食品のなかでも際立って食物繊維の多い食品です。食物繊維の多い食品として引き合いに出されるごぼうでも食物繊維の総量は11.1g(100g中)で、さつまいもは12~13gの食物繊維が含まれています。
日本人の食物繊維摂取量は食生活の変化とともに少なくなり、現在は1日16g程度と推定され「日本人の栄養所要量」で推奨している1日20~25gを大幅に下回ってます。
欧米風の食事形態が増え、生活習慣病がふえてきます。これを防ぐために、「生活習慣病対策」が平成8年に打ちでされています。この対策の大きな柱の一つが、食物繊維をもっと摂ることです。
食物繊維の豊富な豆を毎日よくかみながら食べることが、食物繊維不足を予防することになります。
生活習慣病対策が公的に開始されたのは、平成8年12月に行われた厚生省の公衆衛生審議会の「生活習慣に着目した疾病対策の基本的方向性について」の意見具申からでした。
昭和30年代以降、加齢に着目して、脳卒中、がん、心臓病、を中心とした成人病に関心がもたれ、その対策が講じられてきました。
しかしながら、疾病の要因としては、加齢や遺伝子の異常を含めた「遺伝要因」、有害物質・病原体などの「外部環境要因」、食習慣・運動習慣をはじめとする「生活習慣要因」など、さまざまな要因が疾病の発病に影響しています。このうち、「遺伝要因」と「外部要因」は個人で対応することが困難ですが、「生活習慣要因」は個人での対応が可能です。このため「生活習慣病」という概念を導入し、各般の対策を実施していくことを提言しております。
ここで提言されている生活習慣病の範囲は、生活習慣病と疾病との関連が明らかになっている次のものです。
食習慣:インスリン非依存糖尿病、肥満、高脂血症、高尿酸血症、大腸ガンなど
運動習慣病:インスリン非依存糖尿病、肥満、高脂血症など
喫煙:肺がん、排気腫、慢性気管支炎など
飲酒:アルコール性肝疾患など
なお、加齢に着目した「成人病」と「生活習慣病」とはことなる概念ですが、重複する疾患は多いものと理解されています。
1・いろいろ食べて生活習慣病予防
2・日常生活は食事と運動のバランスで
3・減塩で高血圧と胃がん予防
4・脂肪を減らして心臓病予防
5・生野菜・緑黄色野菜でがん予防
6・食物繊維で便秘・大腸がんを予防
7・カルシウムを十分とって丈夫な骨作り
8・甘いものはほどほどに
9・禁煙・節酒で健康長寿
(「健康作りのための食生活方針(厚生省)」から)
サポニン
あずきは、粉にして泡がたつことから奈良時代から食べる以外に「澡豆」(そうすい)と呼ばれ、洗剤として使用されておりました。江戸時代には、これを「シャボン」と呼んで、やはり洗剤として利用していました。これに由来して、豆の泡立ちの成分を「サポニン」というようになりました。あずきや大豆をゆでると泡がでますが、この泡の成分がサポニンです。
サポニンは糖とほかの物質が結合した配糖体と呼ばれるものの一つですが、体の中では、動脈硬化のもととなる過酸化物質の生成を抑制し、総コレステロールや中性脂肪の生成を抑えます。あずきの赤い茹で汁は、大事なサポニンがたくさんはいっています。先人は経験的に、茹で汁が体によいことがわかっていたので、昔から茹で汁をいれて赤飯を作っていたのでしょう。
ただ、サポニンには、甲状腺を肥大化する作用もあるので、昔から豆や大豆の料理には甲状腺ホルモンの成分であるミネラルのよう素を多く含む昆布やわかめなどを一緒に摂るとよいと、経験則から理解していたようです。
ポリフェノール
ポリフェノールは、植物の葉や花、茎などに多く含まれ、植物が光合成を行うときにできる糖質の1部が変化してできる物質の総称で、いろいろな色素として私たちの目を楽しませてくれています。この色素は紫外線の照射によって発生する活性酸素から身を守るなど、多彩な機能を発揮します。
豆を彩る代表的な色素としては、緑色
by matsubayashoten
| 2007-09-22 23:30
| 豆類の健康と栄養2